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炎舞
「こんなとこにいて良いのかよ、てめぇ」 校庭の隅で見つけた相手に、伊達が呆れたように口を開く。 いつものごとく午睡についていたらしい筆頭殿は、ああ、もうそんな時間か、と慌てた風もなく呟いてみせた。 遠目に揺れる火影。 人集りを外れた静寂。 「富樫たちに任しとけば大丈夫だろう?」 桃が自信有りげに笑んだ次の瞬間、火は大きく文字を描き出す。
人垣の向こう、炎は遠く、鮮やかに。
輪の中。>>>
2002/07/23 掲載。