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春昼
春眠暁を覚えず、と言うわけでもなかったが、座布団を枕に、手足をだらりと投げ出す昼下がり。
横になっているせいで、随分と高く見える窓の外は、青く晴れていた。
桟に頬杖をついた桃はすでに別天地の人だ。
読んでいたはずの本も、片胡坐の膝から滑り落ちて畳の上。
ぺらぺらと風が頁をめくる。
窓の外から聞こえるのは、常に騒がしい同窓たちの声。
どうやら、先日虎丸が見つけてきた総菜屋に皆で出かける算段らしい。
(まあ、確かに美味かったな)
そんなことを思いながらごろりと寝返りを打つ。
ふわ、と小さく欠伸が漏れた。
昼寝中の筆頭と総長。[2004/05/13]