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青空

 

 すべてが終わった日は、悔しいくらいに青空が広がっていた。
 こんな日にこれだけ晴れてるなんて出来すぎていると隣で友人が笑う。
 かといって土砂降りでも出来過ぎだよと別の仲間が笑う。
 出来すぎている一日なら、いっそ海にでも行こうかと誰かが言い出した。
 どうせなら海に行ってみんなでなにか叫んでこようと笑い声混じりの提案があがる。
 使い古されたパターンだと言い合いながら、ぞろぞろと海へと歩き出す。
 海までは一本道。
 周囲の目も気にせずに、ぞろぞろぞろぞろと。
 騒ぎながら、歩いていく。
 誰からともなく歌い始めた歌を、ついには全員で歌い始める。

 海も空も、笑い出したくなるくらいに青い色をしていた。

 

[2000/02/22]